この建物は、大正5年に上武佐市街に開設された、官設「武佐駅逓所」が、昭和2年に中央武佐市街へ移設した際に宿泊施設として増設されたものです。
駅逓所が廃止された後は現在地へ移され、国鉄標津線上武佐駅前の旅館として昭和60年まで営業。廃業後、取り壊しが予定されていましたが、運良く遺されることとなり、現在は改修され民家として使用されています。
構造は入母屋造の木造2階建で外壁は下見張り。2階の正面は半間張り出しています。総建築面積は178.2u。
町内において現存する木造2階建ての建造物としては最古の部類であり、北海道独自であった駅逓制度の歴史を伝える貴重な建物のひとつといえます。