今年もまた、中標津町の「町の花」であるエゾリンドウが咲きました。
町民からの公募により昭和52年に指定されたこの花は、低地や湿り気の多い場所で見られる多年草で、かつては町内の多くの場所で見られ、冷害凶作時にはこの根で飢えをいやす事もあったそうです。
しかし、地中の太い根茎が漢方薬の「竜胆根」という胃の薬となるため一時期買い付けられたこと、切花用として本州の園芸業者に買い取られたこと、さらに開発行為などの影響のため、その数が激減したことから、町の花なのにあまり目に付かないという少し悲しい状況にあります。
教育委員会では繁殖の推移を見るため、毎年川西地区の群生地で株数の調査と、花の時期が終わった頃に草刈りを実施しています。また、町内全域を対象とした自生地調査をおこない、40ヶ所以上の自生・群生地を確認してきました。
写真は、これまでの調査で見ることのできた特別なエゾリンドウです。
普通3〜5段の花をつけますが、7段のものがありました(武佐地区)。